新たな発見
あとどのくらい誰かの死を見つめていくのだろう。
身近な誰かが亡くなるのは何とも形容し難い気持ちになる。
胸が張り裂けるという言葉の意味を身を持って知る。
そんな中で、一緒に悲しみを共有してくれる存在がいることに気づく。
ただひたすら何を言うわけでもなく一緒に肩を寄せ合い泣く。
悲しみが癒えるわけではないが、独りで泣く寂しさはなくなる。
そして一人一人がかけがえのない存在であることに気づく。
同時に、もう失いたくないなと思う。
なのに私の年齢だと、まだまだ死に出会う機会が多い。
そう考えると陰鬱な気分になる。
だけどもその事柄から離れ、日常を過ごしていると、
ふっと心が軽くなる瞬間がある。
安心感に包まれる。
誰に向けてか分からない感謝の念が湧く。
不思議。
悲しみの中に新たな発見があって、人生は面白いと思える。
だからなんというか、
ぜんぶ大丈夫だよ。